ご挨拶

 このたび、第25回内視鏡外科フォーラム東北を2014年4月19日仙台にて開催させていただくことを、大変名誉に感じております。会員の皆様に厚く感謝申し上げますとともに、実のある会になりますようご指導のほどをよろしくお願い申し上げます。
 まだ、私が20歳代後半の1990年、大学の医局に入局した年になりますが、日本で初めて腹腔鏡下胆嚢摘出術(ラパ胆)が行われ、その年の10月には、医局の赤石、黒川両先生が、東北大学でのラパ胆の第1例目を行いました。そして、1991年、私はラパ胆講習会で始めて豚のラパ胆をさせてもらいました。この時期は、ラパ胆は、Laparoscopic Laser Cholecystectomy(LLC)と呼ばれていたこともあり、エネルギーデバイスは電気メスではなく、レーザーを使って止血、切離を行っていました。Nd:YAGレーザーを用いての初めてのラパ胆で、胆嚢を破ることなく摘出した時の満足感をいまだ鮮明に覚えています。それから既に20数年が経とうとしています。その間、自動縫合器、超音波凝固切開装置など、画期的な機器が開発され、鏡視下手術が手術の重要な位置を占めるようになったことは、皆様ご存知のとおりです。
 今回は、“肥満に対する鏡視下手術の工夫“を要望演題といたしました。肥満は、手術の困難性を高め、手術時間の増加、出血量の増加など合併症発生の原因ともなります。しかし、肥満患者は増加しており、我々は工夫によってこれを克服し、安全な手術を行っていく必要があります。皆様の工夫をご発表いただき、鏡視下手術の安全性の向上に寄与していただければと思います。
 そしてもう一つ、“ORナース・CEによる鏡視下手術での工夫”を取り上げます。手術の安全性向上には、手術室全員のチームワークが必要ですが、その重要な役割を果たすのが、ORナースやClinical Engineer (CE)の方々です。手術機器の維持、管理などの工夫を聞く機会がなかなかないのが現状ですので、とても楽しみにしております。
 鏡視下手術に携わるすべての方に、有意義な会となりますよう精一杯準備をさせていただきます。春の仙台にて、多数の皆様のご参加をお待ちしております。

徳村 弘実(東北労災病院副院長)

当番世話人
貝羽 義浩
公立刈田綜合病院 救急系診療部長

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