第8回 医薬品毒性機序研究会

実行委員長挨拶

 2025年12月10日(水)〜11日(木)の2日間、北海道大学(札幌市)にて、第8回医薬品毒性機序研究会をハイブリッド開催いたします。対面・オンラインのいずれからもご参加いただける形で、幅広い分野の皆様と議論を深める場を整えました。

 今回の研究会テーマは「One Health」といたしました。人・動物・環境は相互に影響し合い、その接点にこそ医薬品の安全性評価や毒性機序研究の新たな課題と解決の糸口があります。環境中化学物質や抗菌薬耐性、野生動物と家畜・ヒトの健康の連関、リスク評価と規制科学――いずれも断片的に扱うのではなく、学際的に繋いで理解し、実装へとつなげることが求められています。本テーマには、その橋渡しを本研究会から力強く進めたいという願いを込めました。

 北海道大学という開催地は、広大なフィールド研究の蓄積と、基礎から応用・臨床までを結ぶ学術基盤が共存する場でもあります。冬の札幌で、分野・立場を越えて、実験室と現場、データと現象、規制と実装を往復しながら議論を深めてまいりたいと存じます。

 本研究会では、毒性機序の基盤となる基礎研究から、産学官の現場での応用、評価・規制につながる知見までを連続性のあるプログラムで取り上げます。また、シンポジウムは2題(「AI・計算毒性学」「質量分析」)を取り上げます。オーガナイザー、座長、演者の皆様のご協力に厚く御礼申し上げます。

 例年同様、一般演題を広く募集いたします。医薬品毒性機序に関する研究成果、ならびにOne Healthの視点で関連する周辺領域の成果も歓迎いたします。参加者との活発な議論の契機としてご発表いただければ幸いです。若手研究者の皆様には優秀発表の表彰も予定しておりますので、奮ってご応募ください。

 初日には、参加者同士が交流できる機会も設ける予定です。分野横断のネットワーク形成にお役立てください。

 多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。


第8回医薬品毒性機序研究会
実行委員長 北海道大学獣医学研究院 
石塚 真由美