第31回 日本Cell Death学会学術集会

ご挨拶

会頭 東京医科歯科大学難治疾患研究所 仁科博史

2023年7月15日(土)〜16日(日)
順天堂大学7号館 (A棟)1階 小川秀興講堂
(順天堂大学本郷・御茶ノ水キャンパス)

第31回学術集会を担当することになりました東京医科歯科大学難治疾患研究所の仁科です。服部信孝先生主催の第30回学術集会は、内容も会場も大変素晴らしく、引き続いての開催にプレッシャーを感じています。そこで服部先生に無理を言って、第31回も引き続き順天堂大学の使用をお願いしました。ご快諾頂いた服部先生および斉木先生ら順天堂大学スタッフの皆様に感謝いたします。

さて、基礎系の私がすべき学術集会とは何かを考えてみました。本学会が抱える課題の整理が必要です。1つ目の課題は、細胞死研究が発展し広がった結果ではありますが、細胞死研究だけを行なっている研究者が減少していることです。2つ目の課題は、多くの学会が抱えていることですが、理事の高齢化と若手会員の減少です。そこで、プログラム委員には、細胞死研究に貢献されてきた長田重一研究室出身で若手教授の瀬川勝盛先生と、細胞の品質管理に貢献されてきた田中啓二研究室出身の松田憲之先生に就任して頂きました。両先生と事務局(仁科研スタッフ)を交えた会合を複数回持ち、「細胞死研究に特化した学術集会から、細胞死研究を基盤としながらも関連する多様な研究領域の研究者が集う学術集会を目指す」という方針を立てました。細胞死研究の歴史を振り返り、最先端の細胞死研究の現状を理解し、本研究領域の未来を見据えられる魅力的なプログラムになることを目指しました。そこで、カスパーゼ研究の黎明期から最前線で研究を展開されてきた前理事長の三浦正幸先生に、「教育講演」として細胞死研究の歴史をご講演頂きます。「特別講演」では、Gasderminを同定され、新たな細胞死pyroptosisの第一人者のFeng Shao先生に最先端の細胞死研究をご紹介頂きます。新たに評議員になって頂いた先生方(徳永文稔、池田史代、松田憲之、荒川博文先生ら)には「新評議員講演」をお願いします。今後の本学会を中心的に担って頂く先生方です。「シンポジウム」では、関連分野の最先端研究を展開されている先生方をお招きします。細胞死研究、進化、老化、冬眠、神経疾患、ヒト化動物など多様な研究領域です。この他、「一般口頭発表」では、本学会員の研究室に所属する若手研究者を中心に発表して頂くことを期待しています。やる気に満ちた優秀な若手研究者の積極的参加をお待ちしています。

我が国でもようやくポストコロナ、ウイズコロナの局面に入りつつあります。久々の対面の懇親会の開催も予定しています。Web会議にはない対面会議や雑談の長所を実感したいと期待しています。多くの会員の皆様の参加をお待ちしています。