第31回日本リウマチ学会北海道・東北支部学術集会

会長挨拶

この度第31回日本リウマチ学会北海道・東北支部学術集会を、来る令和4年1月15日(土)、16日(日)の両日、仙台市の国際センターにおいて開催させていただくことになりました。本会は30年以上の歴史を有し、地方会ながら例年300名以上の整形外科、内科、病理など幅広い分野を専門とする会員が参集し、活発なディスカッションの場として重要な役割を果たす会であり、本学術集会を仙台で開催させていただけることを光栄に存じます。

関節リウマチの治療は、分子標的療法としての生物学的製剤、JAK阻害剤の開発により大きく変貌しましたが、その治療戦略を立てる基礎的情報となっているのは強固なエビデンスとされる治験をベースにした数々のRCTです。ただRCTは間違いなく重要な所見の一つではありますが、実際の臨床において治験のデータだけで治療を行う事は不可能です。特に、統計学的な意味合いが濃い治験の結果を、個人の病状とリンクさせながら、いかにうまく治療していくかという工夫は実臨床においては必要不可欠な作業です。分子標的療法が臨床に応用されて10年たって、多くの医師のなかで経験の蓄積と共にこうした部分も体系化されてきていると思います。今回の学会では“分子標的薬時代の最適化医療”として、実臨床の中で分子標的療法を使って行われる現実の治療を、参加される先生方と深く考える事ができる学会になればと考えております。

COVID19 の影響は大きく、今年も通常行われている11月ではなく、1月に開催という変則的な日程とされていただきました。地区的に冬の真っただ中での開催は、いろいろご不便をおかけいたしますが、本学会が、皆様の実際の臨床に役立てるような会となるよう準備を進めて参りますので、本学術集会への皆様のご参加を心よりお待ちしております。何卒ご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。