第45回河北文化賞受賞に輝く作家・史家
紫桃正隆は彷彿として一気にペンを走らせた。
激動の昭和に炎のような青春を駈けぬけた
骨太な筆者の赤裸々な「青い自画像」は
戦後半世紀を経た豊穣の今、
幾筋もの閃光を放って読む者の心を温める。
そしてさらに多くの証拠をもって
スポットライトに映し出される一会の人々は
時にロマンを語り、
時にもう一つの昭和史を語って自らも輝く。
それらは北の夜空に煌めく星々に似ている。
失われつつある生活のリズム
−晴(はれ)と褒(け)の調和−
ラジオそして相撲放送
昭和天皇と御親閲のこと
恋人は空から降りてきた
黒龍江(アムール)の前線で
青空が目に泌みる自由
−私の終戦−
国境の女たち
私の下着革命
いって見ればボクも野球の監督さん
−横浜ベイスターズ佐々木投手のこと−